3年生後期、12月も後半となり冬休みは目前に。今回はオンラインでインタビューを行い、大学やプライベートでの生成AIの使い方や、講師が生成AIに課題制作をやらせてみた衝撃結果についての感想をお話しいただきました。
(2025年度 常葉大学 造形学部 3年生 Fさん・Iさん・Aさん)
インタビュー実施日: 2025年12月22日(月) at オンライン
生成AIといえば…添削?
【インタビュワー】
AIの話を皆さんに聞きたいなと思っていて。この2022年末に ChatGPT が出てから3年経つんだけど、皆さんが「どんなところで、どんな風にAIを使っているのか」っていうのを聞いてみたくて。例えば「授業の中で、AIを使っていい場面 / 悪い場面」など、どんな話がされてる?
【Aさん】
それこそ村井先生の授業では「文章作るときは授業の中ではAIはあまり使わないでね」みたいな。

【Fさん】
「添削みたいな、ちゃんと自分の主張を踏まえて使うのはいいけど、一から作るのはやめようね」みたいな考え方をしてます。
【インタビュワー】
なるほどなるほど。そういう意味ね。
例えば、皆さんの日常生活の中で、あるいは課題に限らず何か作品を作り始めるときに、AIをこんな風に使っているとか使ってみたいなとか。普段から ChatGPT とか使う?
【Fさん】
それこそエントリーシートの添削だったりとか、授業のレポートを1回自分で書いてから読みづらいなって思ったら添削してもらったり。っていうように使ってますね。
【インタビュワー】
なるほど、正しい使い方だね。
っていうのもですね、夏ごろまでは「そんな言うほどAIって役に立つ?」みたいに思っていたんですけれども、11月にグーグルの Gemini 3が登場して、めっちゃスゴいって話になりまして。どんなものかと試してみるわけですよ。これまでは「まぁ期待外れだな」だったんですけど、この2年3年ぐらい。今回は「いやこれちょっと言われてる通りにやばいぞ」っていう感じになりまして。これちょっとどうしようかなって思うわけですよ。
衝撃! 生成AIに課題制作をさせてみた
【インタビュワー】
もう来年度の授業に向けた調整が始まってまして、そのなかで生成AIすごくなったよねって話があって、授業の中でどうやって使っていきましょうかって話をします。で、課題を生成AIにやらせてみた。皆さんは私の授業を去年(2年生のとき)受けていただいている皆さんです。同じような課題を毎年やってるわけですよ。バナー作ってねって課題やったの覚えてます?
【学生さん】
覚えてます
【インタビュワー】
テキストで、ざっくりこういうことをやって欲しいんです(シチュエーションの説明)があって。あとは自分で考えて作ってねって課題。学生さんに作ってもらうとこんな感じになるわけですよ。
【Aさん】
かわいい
【インタビュワー】
まぁよくできてるな、と。でもこれ、1週間かけて作ったものを提出し、講評会をやった後でもう1回手直しをして提出してくださいっていう手直し版がこれになんです。で、さっきのざっくりした指示を生成AIに投げると、こんな感じで上がってきます。

【学生さん】
うーん…
【インタビュワー】
30秒くらいでこの画像が出来上がってくるわけですよ。ちょっと参ったなと思って。母の日の「母」っていう漢字からスルスルと伸びて「日」のところにかかる、ああいうのも特に指示していないのに作るんだよ(ちょっとおかしいけど)。いやぁ、参ったなぁ、と。
【Iさん】
漢字とかもおかしくなってない。
(注:生成AIの画像はテキスト/文字が弱いと言われた時期がありました)
【インタビュワー】
漢字をよく見ると、たまに日本の漢字ではなくて、中国の漢字で出てきたりとか、そういうちょっとマズいよっていうのがある場合もあるけど、日本語もちゃんとできて、すごいでしょ?
あと、皆さんにも作ってもらったピーナッツの販売ページをデザインしましょうっていう課題やったの覚えてます?
【学生さん】
覚えてます。懐かしい。
【インタビュワー】
このページですよ。学生さんにリデザインしてもらうとこんな感じになるんだよね。ちょっと雰囲気出てきつつあるけど、ウェブページとしてはまだまだな感じなんです。
これもね、グーグルの Stitch っていうベータ版の、アプリやホームページのUI制作に特化したAIがあるんですけど、それに元のデザインと「若者にも好感が持たれるようなカッコいいデザインに変えたい」ってたったこれだけの文章を投げると、この真ん中のデザインが返ってくるんです。恐ろしくない?

【学生さん】
これは…スゴい(苦笑)
【インタビュワー】
っていう時代にすでになっていて。でも、さっきのバナーもキャンペーンの内容を違うバージョンにしたいとなると、手直しが上手くいかなかったり。このページもデザインはよくできているんだけど、次のステップでこれをHTML/CSSにするわけじゃないですか。そこはまだAIだけではうまくいかなくて、だいぶ手を抜いた感じのデキになってしまう。まだ「AIだけで十分」ではない。なんだけど、「じゃあ皆さんが2年生の時にこのデザインができましたか」って言われると、これをAIに一発で出されたら…。困るなって感じると思うんですね。
いやーこれどうしようと思って。デザインの授業で生成AIをどこまで使うか。
【学生さん】
…。すごい(絶句)
【インタビュワー】
っていう時代に皆さん生きてるんですよ。
私もさ「大丈夫かな?この先」って。私は年が明けると50歳になるけど、あと15年は働かなきゃいけないんですよ。その15年をホームページを作る仕事で食べていける自信はないな、と。このスピードでAIが進化し続けるかは分かんないけど、ちょっとしたものはもうAIに作らせて終わり、みたいな時代がもうあと何年かで来てしまう、本当に。やばい、やばいぞこれ。
【Aさん】
怖すぎる。
【インタビュワー】
皆さんもね、がんばってね。AIに負けないように。
【学生さん】
がんばります。
余談:30年ぶりのアルバイト体験
【インタビュワー】
っていう衝撃を受けまして。ここからは余談なんですけども、なんかねいろいろ気の迷いがありまして。私、30年ぶりくらいにアルバイトをしました。タイミーですよ。気の迷いでしょ、本当に。この先もウェブの仕事でやっていけるのかなって不安になって、別の仕事できるのかなって考えたら、いやなんかデキなそうだなと思って。ちょっと試してみようと思って、タイミーですよ。某運送会社の仕分けの仕事をやってきたんですけど、肉体労働がそもそももう無理だなっていう。体が辛い。
それで感じたのは、私にはバイト経験がなく応募できる仕事がない。仕事を探すと「コンビニのレジ(ローソンで経験者限定)」とかばっかりなわけですよ。

【Aさん】
めっちゃ分かります
【インタビュワー】
単発バイトの人が来て、2〜3時間働いて帰っていくっていうスタイルなので、最初からできる人。新人教育とかそういうのないから。って言ったら、デキる仕事がないんだよ、本当に。
【Aさん】
単発バイトは難しいですよね
【インタビュワー】
単発じゃなくても、別にアルバイトが本当にしたいわけじゃないし(笑)。
web以外にデキることが本当にないなと思った。
【Aさん】
音楽で食っていくしかないですよ、ギターで(笑)
【インタビュワー】
そうだね(笑)。私の才能がついに世に出てしまう(笑)
【学生さん】
そうだねって(笑)。全世界にバレる(笑)
【インタビュワー】
そんなことを思ったりしてたわけですよ。何の話だ(笑)。そんなAIスゴいっていう時代になってしまったので、皆さんは大丈夫だと思いますけど…、何しろ若いし。ごめんね、今日は私の人生相談みたいになってるよね。
【Aさん】
聞いてて楽しい(笑)
でも行動力がすごくないですか、そこでアルバイトしようってなるのがすごい。それができるなら、何でもできそうな感じ。
【インタビュワー】
何でもできるかなと思ってみたものの、本当に何もできないんだなって気がついた2025年でございました。
【Aさん】
もう年末だ。終わってしまう2025年が。
【インタビュワー】
いやいや。やっぱりこの仕事で何とか食ってかなきゃっていう気持ちも新たになりました。とかいうことをすごく実感できたので、来年ももっと仕事がんばろうって思ってます。
【Aさん】
すごい(笑)。来年の抱負が
【インタビュワー】
抱負じゃないなこれは(笑)。だから来年も講師がんばるよ。ありがたく拝命させていただく所存でございます。
【学生さん】
大学で待ってます(笑)
手振って駆けつけますから(笑)
生成AIのユースケース
【インタビュワー】
そんな感じなので、もう皆さんがどんな風にAIを使ってるのか。作品制作に直接使わなくても、いろんなアイディアを出すのに「こういう作品を作ろうと思うんだけど、他の人が作ったので同じようなものがないか」を探してもらったりとか、別のパターンでこんなのも考えられるよねみたいなもの。あくまでもアイデアの種みたいなところで、自分が考えたものがまずあって、考えたものを広げるためのツールとしてAIを使って、出来上がったものも、もっと良くなるアドバイスちょうだいみたいな。そういうふうにうまく使いつつ、やってもらったらいいんじゃないかなって思ってます。
…。私が聞きたいのはこんな話じゃないんだよ。皆さんが実際にAIをどう使ってるか知りたいんだ。

【Iさん】
私、さっきAさんが言ってたのと同じ講義なんですけど、作品制作でゲーム作っているんですけど、プログラミングのところでエラーとか出たら全部英語で出てきちゃうんですよ。それを単純に翻訳にかけても意味わからない翻訳になっちゃって理解ができない。そこでエラーの文言を ChatGPT に送ると、Unity というプラットフォームを使ってるんですけど、 ChatGPT はこのエラー文章が Unity の文言だっていうのを理解した上で、エラーの解決方法を教えてくれる。そういうところに使ってたりします。
【インタビュワー】
素晴らしい! そうなんです、そう使ってもらうといいと思います。HTMLとか皆さんもやったじゃないですか。そういうのも分からない、うまく動かない、狙った通りにならないところを、「こうしたいのだけど上手くいかないのでやり方教えて」とAIに投げる。先生に聞く感じですよ。そう使うのはすごくいいと思います。素晴らしい。
【Aさん】
私は自分を知りたい期があって、ChatGPT に心理テストを作ってもらうっていうのをすごいやってて。例えばこういう風な心理テストを作ってほしいっていうと出してくれるんですよ。それが選択式かとか、自分で記述していくやつかとか、自分で言って記述していって私この問題に対してこういう回答しましたよってやると、自分の性格とか自分の得意分野とか結構分析してくれる。そういう面でもずっとコメダにこもってそれを繰り返してたり。
【インタビュワー】
コメダでなんだ(笑)
【Aさん】
コメダのフリーWiFiでやってました(笑)
【インタビュワー】
素晴らしい。そういうのもいいと思うよ。私はGeminiを使ってるのだけど、見せられない履歴ありますもの。
【Aさん】
見たい(笑)
【インタビュワー】
ダメ。ダメです。
【学生さん】
(笑)
生成AIに課金してる?
【インタビュワー】
皆さんはどのAIでもいいんだけど、AIってお金を払って使ってるのとかある? 課金。
【学生】
課金はしてないです。
【インタビュワー】
有料版は使ってないか。これからは課金が重要になる時代がやってきますので。生成AIは、さっきのバナーもそうなんだけど、こんなん出ましたよってガチャみたいなところがあって、回せば回すだけお金がかかるわけですよ。無料だと、Nano Banana とかで遊んだこともあると思うけど、1日数回しか画像作れないのね。数回って、無料なのはありがたいけど、すぐ終わっちゃうじゃん。これでは何も作れないですよ。そこで課金です。
【Aさん】
お金の力をね。
【インタビュワー】
そのお金の力も、普通のプラン、月額3千円くらいのプランがある。ホビーユースやライトに使う分にはそれで全然OKなんです。この3千円の次に3万円ってプランがあって。月3万円だよ。
【Aさん】
いやー家賃払える…
【インタビュワー】
家賃は払えねえべ(笑)
でもさ、月3万円は高いと思うけど、3千円になれてしまうと「ここで3万円いっとくべきか」と思い始めるわけよ。確実にガチャを回せる回数は増えるし、より高性能ってことになってるから。皆さん月3万円ですよ、月3万円。
【Aさん】
もうなんか払う感じなんだ(笑)
【インタビュワー】
課金ですよ。皆さんが学費とは別にアドビの利用料を払っているじゃないですか。それと同じ感じで、ChatGPT 有料版を各自で契約してくださいねって言われるかもよ。そのころには大学は卒業してるだろうけど。
【Aさん】
いや、でもありえますよね。
【Iさん】
それが必須になる。
【インタビュワー】
ありえなくはない、と思ってます。
(「3年後期の近況報告&最近のマイブーム」編、 「作品紹介&就職活動」編もぜひご覧ください)
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